みなさん、こんにちは!給与転職編集部です。
ITエンジニアとして働く上ですべての、職種の人にとって基本となる資格である「基本情報技術者」について、試験科目や勉強時間などを解説していきます。
目次
基本情報技術者試験とは
基本情報技術者資格の制度は、上記のように情報処理技術者の基礎試験として設けられています。
試験概要
基本情報技術者試験とは「独立行政法人 情報処理推進機構(以下、IPA)」が運営する国家試験です。特別な受験資格は設けられていないため、後述の受講手順に沿って受験が可能です。
試験は科目A試験と科目B試験に分かれており、科目A試験は90分、科目B試験は100分、どちらも1,000点満点となります。試験では科目A試験は60問、科目B試験は20問が出題されます。またいずれも問題形式は「多肢選択式」です。
基本情報技術者試験は独学でも合格が可能であり、筆者も独学で1ヶ月程度の学習で合格を果たしていますが、まったくITの知識がない方や、独学に不安を覚える方は、スクールや通信講座にて学習することをお勧めします。
試験内容
前述したように基本情報技術者試験が科目A試験と科目B試験に分けられた試験です。
試験で出題される内容についても、以下のように分けられます。
科目試験A:90分
科目A試験の内容は「テクノロジ系」「マネジメント系」「ストラテジ系」の3つに分かれます。各分野における出題範囲は、以下の表を参考にしてください。
科目A試験(旧午前試験)- 出題分野 | 出題範囲 |
---|---|
テクノロジ系 | ・基礎理論 ・コンピュータシステム ・技術要素 ・開発技術 |
マネジメント系 | ・プロジェクトマネジメント ・サービスマネジメント |
ストラテジ系 | ・システム戦略 ・経営戦略 ・企業と法務 |
科目B:100分
科目B試験で出題される内容は以下の通りです。
・情報セキュリティ関連
・データ構造及びアルゴリズム
アルゴリズムにあまり触れた方がない方にとっては、特典の取りづらい部分にもなりますので、しっかりと学習しておきましょう!
免除制度について
基本情報技術者試験には、科目Aが免除されるケースがあります。
その条件は以下3つのすべての条件を満たしている場合です。
- 情報処理技術者能力認定試験2級における第1部に合格していること
- IPAによって認定されている「免除対象科目履修講座(23時間)」を受講していること。
- 上記受講後に修了試験に合格していること。
※上記以外の方法でも免除となる場合がございます。
基本情報技術者試験の難易度
基本情報技術者試験は、上記の画像のように「情報処理技術者」として最も基礎的な資格となります。
もちろん合格しやすい部類の資格ではありますが、対策せずに受かるような優しい資格ではありません。
試験の難易度:基礎
基本情報技術者資格の難易度は、共通キャリア・スキルフレームワークの中でレベル2に相当する資格になります。
レベル2は、IT人材における基本的な知識・技能を有することを証明するレベルになります。
参考:独立行政法人 情報処理推進機構
試験の合格率:30〜40%
基本情報技術者試験の累計合格率は、「25.4%」と、四人に一人が受かる難易度になります。
近年はコロナウィルスなどの影響によって、IT人材への転職希望者や試験日程のずれによって、合格率が上昇し、約30%〜40%ほどにまで上昇しています。
また合格者層も、社会人よりも学生の方が多いことから、難易度の高い資格ではないことがわかります。
基本情報技術者試験の勉強時間
ここまでで基本情報技術者試験は、十分に学習時間を積めば取得可能なことを説明してきました。
では具体的にどれくらいの勉強量が必要なのかを下記のタイプに分けてご紹介します。
エンジニアとして実務経験を積んでいる場合
ITに関する知識をある程度有している人の勉強時間は、50時間前後です。ある程度というのは、IT系の仕事に就いている人や学校に通っている人が当てはまります。
これは前述したように、基本情報技術者試験がIT系の「基礎」に重点をおく試験であるためです。仕事や学校などで、すでに基礎知識を身につけている人にとっては、かなり手軽に合格できる試験かもしれません。
IT知識について何もない状態からスタートする場合
文系の学校に通っている人やITとは関連の薄い業種に就いている人が、基本情報技術者試験の合格を目指す場合は、200時間ほどの勉強時間が必要となります。出題範囲が広く、テキストなどをひと通り学習するだけでも、相応の時間が必要となるでしょう。
また覚える知識も多いため、初学者が資格取得を目指すためには、まとまった学習時間を確保してください。
受験方法:基本情報技術者試験
受講までの流れを簡単にご紹介します。
- STEP1試験会場入館
試験開始時刻の30分前から開場及び受付の開始
- STEP2受付
本人確認処理。
- STEP3試験室へ入室
受験開始
- STEP4試験終了
退場
項目 | 内容 |
---|---|
受験資格 | 誰でも可能 |
受験料 | 7,500円 |
試験日 | 通年開催 |
試験方式 | コンピュータの画面上に出題される問題に対して、マウス操作で正しい解答を選択していくCBT(Computer Based Testing)方式で行われます。 |
試験方式 | 科目試験A:60問/90分 四肢択一 科目試験B:20問/100分 四肢択一 |
合格基準点 | 科目Aと科目Bともに60%以上 |
試験会場 | 全国47都道府県 |
問い合わせ先 | 独立行政法人『情報処理推進機構』 〒113-8663 東京都文京区本駒込2-28-8 文京グリーンコートセンターオフィス15階 ホームページ:https://www.ipa.go.jp/shiken/ 問い合わせ先:https://www.ipa.go.jp/contact.html |
似た資格との比較
ITを未経験の方にとって、一番最初に受けられるであろう資格のITパスポートなどの資格との比較表が下記になります。
項目 | ITパスポート | 情報セキュマネ | 基本情報 |
---|---|---|---|
合格率 | 約50% | 約50% | 約30%〜約40% |
出題数 | 100問 | 科目A:48問 科目B:12問 | 科目A:60問 科目B:20問 |
出題形式 | 四肢択一 | 科目A:四肢択一 科目B:多肢択一 | 科目A:四肢択一 科目B:多肢択一 |
試験時間 | 120分 | 科目A+科目B = 120分 | 科目A:90分 科目B:120分 |
試験範囲 | ストラテジ35% マネジメント20% テクノロジ45% | 情報セキュリティ管理がメイン | テクノロジ系の範囲が増加 科目Bはアルゴリズムとプログラム言語問題が全体の8割 |
合格率を見ても一目瞭然にはなりますが、「基本情報技術者試験」は「ITパスポート」や「情報セキュリティマネジメント」に比べ、難しいことがわかります。さらに「基本情報技術者試験」は他の2つの資格試験を合格レベルの人が受講することが一般的であるので、難易度は数倍程度に跳ね上がることがわかります。
「基本情報技術者試験」の中でもっともネックになるのが、午後に出題される科目Bに相当するアルゴリズムに関する試験です。
これは午前に受講する「科目A」の試験とは違い、思考力を問われるような応用的な問題となるので、他の2つの試験を合格てできたとしても、科目Bで落とす人がほとんどです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
基本情報技術者試験はITエンジニアとして働く上で、最も基本的な資格になります。
エンジニア職への転職を考えられているのであれば、ぜひとも一度資格にチャレンジしてみてください!
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